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2019年2月18日月曜日

白血病の治療~私の場合~④ 抗がん剤の副作用

抗がん剤の副作用


吐き気、おう吐


 最初に起こるのが、食欲不振と吐き気、極度の倦怠感です。
 私が入院中、同じ病気の方でこの副作用に耐え切れずに、治療を拒否して退院してしまった方がおりました。

 私は、吐き気はほとんどありませんでした。これには、医師や看護師たちが驚いておりましたね。
 検査などで廊下に出ると、たまに他の白血病患者の個室のドアが開いていて、中が見える時がある。個室には洗面台がついていて、そこに洗面器のようなちょっと変わった形の容器がおいてある。私以外の部屋は全部。
 看護師にその容器のことを聞くと、他の患者さんたちは毎日おう吐を繰り返しているとのこと。その方たちのお気持ちを考えたら、言葉が出ませんでした。

筋力の低下


 手足はみるみるうちに細くなり、背筋力もなくなるので背中がやや丸くなりました。
 トイレに立つだけでもつらくなります。臀部の肉もなくなり、固い椅子に座ると骨があたって痛い。抗がん剤で、筋肉が破壊されてしまうんですね。

思考能力の低下


 スマホの画面を見るのがつらい。テレビの画面を見るのがつらい。本を読むのがつらい。目から入ってくる情報が、頭の中で処理しきれなくなってしまう。
 なので、眠るか、病室の天井をぼーっと見ているだけ。それで一日が終わってしまいます。

脱毛 


 白血病治療の副作用といえば、誰もが思いつくのは頭髪の「脱毛」ですね。
 実際には、全身の毛は全部抜けます。
 私の場合、抗がん剤の投与が始まって、2週間が過ぎたころに脱毛が始まりました。
 私はもともと坊主頭だったので、スキンヘッドは本人としてはあまり違和感ありませんでした。しかし、眉毛とまつ毛もなくなりますので、人相が変わってしまいましたね。
 抗がん剤投与をやめれば、すぐに生え始めますが、髪質は変わってしまいます。

皮膚がぼろぼろに


 また、肌着を脱いだ時に、肌着の内側に白い粉のようなものがついてきます。皮膚がボロボロになって剥がれ落ちるんです。
 これも全身です。しかし、この症状は1~2か月でなくなりました。

口内炎


 医師や看護師が、一番気にかけてくるのが口内炎です。毎日、口の中をチェックされます。
 免疫力がありませんので、粘膜、特に口の中の炎症、口内炎ができやすい。舌もコケで真っ白になってしまう。
 予防のために、一日に10回以上、うがいと歯磨きをしていました。
 口内炎が無数にできて、食事ができなくなる人もいるそうです。
 私は、一度も口内炎ができなかったので、大変驚かれました。


味覚障害


 私が一番つらっかったのは、味覚障害です。
 食べ物がおいしく感じられないというレベルではない。まるでこの世のものとは思えない味になってしまうんです。ですから何も食べたくなくなっちゃうんです。
 最終的には、体重は20キログラム落ちました。

便秘 


 最もつらっかったものがもう一つ。便秘です。死ぬかと思った。詳細を書くのはやめておきます。苦笑


 これらの副作用は、私自身がつらいのはもちろんですが、それを見ている家族も同じようにつらっかったと思います。その気持ちを考えると、胸が痛みます。


 抗がん剤を点滴で投与している間は、37.5度ぐらいの発熱があります。人によっては高熱が続くこともしばしば。
 私は最高で41度ぐらいの熱が数日続きました。合併症です。肺炎になった時と、敗血症になった時。「人はこうやって死んでいくんだな」と思いました。

 そのことは、もう少し後に書きます。


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