5年間の寛解維持を目指して
健康な状態に戻るわけではない
急性リンパ性白血病フィラデルフィア染色体異常になり、化学療法(抗がん剤治療)、放射線治療を受け、1年ぶりに復職した。
好きな剣道も再開して、子供のころに目標にしていた全国大会出場を目指して、千葉県予選にも出場できた。1回戦負けでしたけど。
仕事も剣道も病気になる前のように頑張ってみて、ちょっと気づいたことがあるんです。
白血病は、抗がん剤の影響で減少した白血球などの血液成分が回復すれば、食事も運動も制限はありません。
なので、一連の治療が終わり、自宅での生活が始まれば、次第に体力がついてきて、元の状態に戻れると思っていた。
これがそうではなかったんですねぇ。
リハビリがてらに自宅周辺をウォーキングしたり、食事制限もなくなったので好きなものをたくさん食べたりして、徐々に体力はつきました。ある程度のところまでは。
ですから、仕事も剣道も再開した。しかし、一旦疲れがでると、回復するのに時間がかかるのです。明らかに以前と違う。
仕事でも「今日はちょっと疲れたな」なんて思っても、翌日になれば何てことありませんよね。それがそうじゃない、翌日もその疲れがそのまま引き継がれてる。剣道の稽古に行くと、3日間は疲れがとれない。仕事に行くのもキツくなるんです。
月1回の通院の際、主治医にそのことを聞くと、やはり長期の抗がん剤治療を受けた影響なのだそうです。
それでも私の場合は良い方らしく、その他に困ったことといえば足のつま先のしびれぐらいですかね。このしびれは、一生なくならない人もいるそうなので、長く付き合わなければならないと思ってます。
そんな状態なので、仕事が終わればまっすぐ家に帰ります。
剣道の稽古も週末に1時間だけ。しかし、冬場の今は稽古はお休みしています。汗をかいた後に外の冷たい風に当たるのが怖いんです。この病気になってから、風邪をこじらせて肺炎になったことが2回ありますから。退院して1年以上たち、体の抵抗力もついてきているので、もうそこまで重症化することはないと思うのですが……。
無理をしなければ、健康な人とほとんど変わらない生活が送れている。入院中の状態と比べれば、まあ、よくここまで回復したなと思いますね。感謝の気持ちでいっぱいです。
癌の経過観察はあと4年。長いなぁ。
ちなみに、この急性リンパ性白血病(フィラデルフィア染色体異常)という病。私の場合(50歳代で、骨髄移植せず)は、5年後の生存率は10パーセント以下なのだそうです。