運動とは無縁の生活から転換
まずは歩くことから
9年前(2010年)、45歳の時に剣道再開を決意した。ブランク30年。きっかけは、一人息子がくれました。(その出来事はこちら)
リバ剣と同時に二刀を執ると決めたので、正しい二刀を基本から習いたいと思い、ネットで検索して「二天一流武蔵会」を探し出した。(その時の様子はこちら)
さて、道場に通い始めるまでに、いくつか自分でしなければならないことがあった。
まずは、基礎体力作り。
運動不足、堕落しきったこの体。なるべく歩くことを回避することを第一に考える日常。ここから脱出しなければならない。
20代のころと比較すると、体重は30㎏以上増えた。運動らしい運動はまったくやっていませんでした。
「まずは歩こう」と決めた。
毎朝の通勤で最寄り駅までは路線バスを利用していましたが、徒歩に変更。約2㎞。これがつらいのなんのって、30分かかりました。こんなんで、剣道なんて出来るのかと思いましたね。でも、やるしかない。もう、決めてしまったから。
数日すると、所要時間は25分に短縮してた。
「よしっ、駅まで“送り足”でいってみよう」
足さばき
とにかく「リバ剣」を決意した直後ですから、やる気満々です。
アスファルトの歩道の上を、靴を履いて「送り足」を「すり足」でやるわけですから、ちゃんとできるわけありません。笑
それでも本人は真剣ですよ。すれ違う人たちが、不思議そうな顔をして見ていましたね。そんな視線を感じながらも、お構いなしに“送り足”をやった。
やってみてどうだったか……。全然できませんでした。
5mも続かない。1、2、3… 6回足を継いだらもうできない。心臓はバクバク、息はぜーぜー、送り足がこんなにキツイとは思いませんでした。
覚悟はしてましたが、改めて前途多難だと思い知りました。
送り足で歩いたり、普通に歩いたり、そんな感じで自宅と最寄り駅の間を朝夕2㎞ずつ歩いた。すり足でやってますから靴の底はすり減り、つま先も傷み、新品のジョギングシューズが1カ月でボロボロになりました。
今から考えれば、正しい足さばきの稽古とはいえませんが、やらずにはいられなかった。
40代半ばを過ぎて、新たな目標を持つことができた喜びで、毎日が輝き始めました。