理にかなった稽古の実践
古流の理論を体現する
早速、その日の夜から、自己流の稽古法を修正しました。
ジョギングを「ナンバ走り」に
メタボ体質からの脱却と基礎体力作りのため、リバ剣を決意してから毎日4㎞程度のジョギングをしてきました。
これを「ナンバ走り」に変更。仕事から帰ったらすぐに着替えて、自宅近くの川沿いの遊歩道&ランニングコースで「ナンバ走り」の稽古。
最初の頃は、10mも走れば、いつの間にか今まで通りの現代人の走り方に戻ってしまう。それでも根気よくナンバ走りを繰り返した。
日常の"歩く"動作もすべて「ナンバ」で歩くようにしましたので、道ですれ違う人に失笑されることも度々ありました。なんて変な歩き方をしてるんだろうと思われたんでしょうね。最初はぎこちなかったですから。笑
しかし、「リバ剣おやじ」としては、稽古時間を確保することも課題の一つ。日常の生活そのものを稽古にしてしまう作戦です。
"鉄筋棒"での素振りをやめた
これも、リバ剣を決意してすぐにやってきたこと。自宅のベランダで約2㎏の鉄筋棒で片手素振りをしてました。(その様子はこちら)
しかし、重い木刀などを使って素振りすることはあまり効果がないことを教えて頂きました。逆に、軽い物で素振りした方がいいと。
また、片手の場合、素振りは手首に非常に負担がかかるので、最初は「打ち込み」で、竹刀の握り方、構え、太刀筋、手の内、を稽古した方がよいということなので、それを実践した。
ですから「素振り」は、しばらく稽古メニューからはずします。
腕力で打つのではなく、竹刀の重さを引き出しての打ち込み稽古
道場での稽古がない日は、“防風林の中”で打ち込み稽古です。(その経緯はこちら)
打ち込みも全て片手ですが、それまでは約2㎏の鉄筋棒で片手素振りをして筋力アップし、竹刀を腕力だけで振っていました。
正しくは、片手上段に構えた竹刀の重心を常に意識し、落下しようとする竹刀自体の重さを感じながら、その重さを利用して打つ。
しかし、しばらくはうまくいきませんでした。どうしても、肩、腕、手、に力が入ってしまう。重い鉄筋棒を片手で振っていたためです。
余計な力が入り過ぎているため、打突が弱い、刃筋が通らない、手の内が効かない。間違った稽古法の悪影響がはっきりと出てしまった。
これを克服するのに、この後、半年を要することになります。
地元の所属道場の稽古で
「 FJT君がお父さんと稽古したいんだって」
道場で稽古が始まる前、小学3年の息子が私に言ってきた。
FJT君は小学5年生。この道場の小学生の中で1番強い男の子。息子の面倒もよく見てくれる子だ。
しかし私は、リバ剣初日の稽古の後、二刀で納得がいく結果が出るまで、一刀はやらないと決めてしまった。(その経緯はこちら)
それは、子供たちとは稽古できないということを意味します。もちろん、自分の息子ともできません。
FJT君に直接話しました。
「ごめんね。今はまだ、子供たちと稽古できないんだ。できるようになったら、1番最初にやろうね」
その時のFJT君の寂しそうな目が忘れられないんです。今でも。
こんな私とでも一緒に稽古をしたいと思ってくれてる子供がいる。1日でも早く上達して、二刀で何らかの結果を出そう。
涙があふれました。