信念貫き、結果を出す
一刀解禁
2010(平成22)年1月。浦安の道場でリバ剣直後に、「二刀で何らかの結果を出すまで一刀では稽古しない」と決意。(その経緯はこちら)
それは、子供たちとは稽古できないということを意味します。
「FJT君がお父さんと稽古したいんだって」
私よりも先にこの道場で剣道を始めていた息子(当時、小3)が私に言ってきた。
しかし、その時は断るしかなく、FJT君(当時、小5)に、今は子供たちと稽古できないことを直接伝えた。(その様子はこちら)
「いつになったら、お父さんと稽古できるの」
その後、息子にもこう聞かれてしまった。
2010(平成22)年8月。二段の昇段審査を二刀で受審すると決め、これに合格すれば一刀での稽古を解禁しようと決めた。(その様子はこちら)
そして、二段合格。(その記事はこちら)
二刀で二段を受審し合格というのは、聞いたことがありませんし、そもそも二段を二刀で受審しようという人はいません。なので、これは「戦後初」なのではないかと、ひそかに思ってます。笑
これでようやく、あの約束が果たせる。
最初は約束通りFJT君と
「一緒に稽古できるようになったら、一番最初にやろうね」
FJT君との約束です。
二段を取得して、最初の浦安の道場での稽古。
いつもは、竹刀袋には二刀用の大小を2本ずつ入れていましたが、この日は一刀用の竹刀(3.9 520g)1本も入れてきた。
小学生の稽古が終わり、一般の稽古が始まる。
意欲のある子供は、大人の稽古にも参加していいことになっている。
小学6年になったF君と、4年になった息子の姿もあった。
本当に最初に稽古してもらえるのか心配だったんでしょうね。FJT君が不安そうな顔をしてた。
「FJT君、稽古しよう!」
FJT君に歩み寄って声をかけた。すると、すぐにうなずいてニッコリ。
待っていてくれたんですね。一緒に稽古してあげられない間、申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、私も胸にジーンときてしまった。
一人5分ぐらいの地稽古。この日は5人の小学生と一刀で稽古した後、大人と二刀を執って稽古しました。
子供たちのまなざし
私にとって、子供たちとの稽古は初めてのこと。
最初に稽古したFJT君は、この道場の小学生の中では一番強い子。よく打たれました。笑
自分が小学生だった時に、先生方がどう稽古をつけてくださったか、思い出しながらやりました。まだまだ、上手な「元立ち」じゃなかったと思います。子供との稽古の中で、自分自身も上達しなければならないと、改めて思った。
稽古中、子供たちの、ある共通点に気づいて感動してしまったんです。
それは、子供たちの“目”。
とても素直で、きらきらと輝いた、真剣なまなざし。
そのまなざしで、無心で打ち込んでくる。
「自分も子供の頃、こういう目をして剣道をやっていたのかもしれない」
「子供と相対する時も、真剣に稽古しよう。学ばなければならないのは、大人のほうだ」
打たれたのは“心”でした。