テストタイトル

2019年5月25日土曜日

平成24年市川市民剣道大会 三段以下45歳以上の部で優勝!

出身地の市民大会に出場


33年ぶりの参加


 2012(平成24)年10月14日、出身地であり、現在居住している浦安市の隣市である市川市の市民剣道大会に出場しました。
 この年は、リバ剣して3年目の年で、5月に開催された浦安市春季市民剣道大会では壮年の部で優勝している。(その様子はこちら
 その勢いを駆って、出場可能な大会は参加させていただこうと思い、まずは出身地で腕試しすることに。この大会への出場は中学3年生以来、33年ぶりになります。

三段以下45歳以上の部にエントリー


 私はこの時48歳。この年の8月に三段になったばかり。
 「三段以下45歳以上の部」というのは、リバ剣おやじとしては願ったりかなったりの部門。
 この部門へ出場するのは、私のようなリバ剣おやじか、ある程度の年齢になってから剣道を始められた方々です。ですから、試合経験や身体能力が突出した方がいない部門といえるのです。

 なので、四段に昇段すれば「三段以下45歳以上の部」にはもうエントリーできませんから、まずはこの部門で結果を出しておきたいという気持ちでした。

 この市川市民剣道大会の個人戦は約300名が参加し、9部門に分かれて試合が行われます。そして、それぞれの部門の優勝者が「市川市剣道選手権」として、トーナメント方式で総合優勝を争います。 

試合開始


 「三段以下45歳以上の部」の一、二回戦のお相手は同年代の剣道初心者の方でした。
 お相手の方々は、驚いたと思います。大会参加者300名中1人しかいない二刀者に、いきなり当たっちゃうんですからね。しかも対二刀は初めての体験でしょうから、戸惑っているうちに、二本とられてしまったっていう感じだったんじゃないでしょうか。
 私は難なく三回戦へと進むことができました。
 
 次のお相手は、前年まで毎年この部門で優勝していた方。同年代ですが、スピードとキレのある剣道をする方で油断はできません。
 しかし、試合が始まってみると、"待ち剣"で応じ技ねらい。ご自分なりに対二刀の作戦を練ってこられたのでしょう。
 ならばと、グイグイ間合いを詰めて、お相手が待ち切れずに打って出なければならないところまで攻め込んだ。
 我慢しきれなくなって打ちかかろうとする刹那を、「出ばな面」で仕留めました。

 準決勝と決勝は、いずれも高校で三段を取得後ブランク期間があり、最近リバ剣された方。どちらも剣道強豪校出身です。
 私は高校1年で初段のまま剣道から離れましたから、経歴では負けてます。苦笑(剣道継続を断念した理由はこちら
 しかし、気持ちでは負けまいと気合を入れ直して試合に臨みました。

 準決勝、決勝とも、延長戦になりましたが、辛くも勝って"部門別"で優勝しました。

市川市剣道選手権


 午後3時過ぎ。9部門の優勝者が出そろったところで、その9人による組み合わせの抽選が行われた。
 くじ引きの結果、私のお相手は「四、五段40歳未満の部」の優勝者に決まりました。
 この部門は、いわゆる現役世代。なんとういう、くじ運の悪さでしょうか。笑

 その「四、五段40歳未満の部」の優勝者は、25歳で強豪校(高校)の剣道部コーチ。年は若くても、剣道歴も試合経験も圧倒的に上です。
 「こんな人とやらなきゃいけないの」って思いました。汗
 
 「はじめ」の号令で、私が中段の構えから、上下太刀(二刀の代表的な構え、上段の構えの一種)に構えを変化させたその瞬間、のど元に衝撃を受けた。
 お相手の「突き」が決まっているんです。気づいた時には審判の旗は3本上がっていました。
 「これが現役世代の剣道か」
 試合開始早々、実力の違いを見せつけられた思いでしたが、なぜか心は落ち着いていました。

 「二本目」の号令がかかって、今度は私が攻める展開に。
 やはり、現役世代といえども対二刀には慣れていないようで、勝負に出てこない。一本先取しているので、当然、時間切れの一本勝ちも考えているはず。

 しかし、試合は始まったばかりで充分時間はある。私はあせることなく、打突の機会をとらえようと攻め続け、一本になりそうな打突がお相手に当たり始めた。すると、徐々にお相手が下がるようになってきたので、その下がり際に私の身体が反応してました。一歩踏み込んで豪快な「面」を打った。

 旗は3本上がり、これで一本ずつになって「勝負」に。
 すると、すぐに試合時間終了の合図があり、「やめ」の号令がかかる。

 延長戦です。開始線の位置に戻り、主審から「はじめ」の号令がかかった。
 その瞬間、お互いが大きく間合いを詰め、私は中段の構えから、思い切って大刀で「突き」を放った。

 審判の旗は3本上がっている。しかし、お相手の方に上がっているのです。
 私は、「突き」にいったときに、お相手が「面」にくるとみて小刀で自分の面を防御していましたが、「面」に当たっているように見えてしまったんですね。

 厳密には誤審ですけど、剣道ではよくあること。選手同士は自分の身体の感触がありますからわかっていますが、審判がそこまで判断することは難しい場面なのです。
 しかし、誤審を招くような状態をつくってしまったこと自体が、自分の稽古不足なのですから、致し方ありません。
 これを糧に稽古に励めばさらに自分が成長できるわけですから、負けにはなりましたけども、得たものは大きかったですね。
 現役世代の剣道を知る貴重な機会になりました。普段の稽古では得ることができない、試合ならではの成果です。

驚いた顔で


 「おいお前、どの部門で優勝したんだ」

 市川市剣道選手権の組み合わせの抽選のとき、上席にいた一人の先生が私に声をかけてきた。中学生時代、鬼のように怖かった剣道部の顧問、私の恩師です。

 驚いた顔をしてました。
 それはそうでしょうね。リバ剣直後にご挨拶した時は、ケガしない程度にやっとけよ、みたいな感じで、私の本気さに気づいていない様子でしたからね。(その様子はこちら
 
 この大会に出場したことで、恩師がリバ剣した私を自分の稽古相手として認めてくれるきっかけになったのです。

 またあの頃のように、恩師と剣道ができる。 
 それが一番うれしかったですね。